2009年03月13日
無。
泳げないボクは必死でもがくけど。
ただ水がボクの手足をすり抜ける。
声にならない叫びは誰の元へも届かない。
無駄なんだ・・・。
薄暗い水底へ堕ちてゆく。
耳に響くのは静かな水の言霊。
遠く見えるのは水に滲んだ空と太陽。
不思議な静けさが身を包む。
ふいに肩が水底に触れる。
途端に弾け動き出す時間。
生きなくちゃ・・・。
水底を力いっぱい蹴りつける。
そしてボクは手を伸ばすんだ。
あの眩しい空に向かって。
Posted by seraim short at 11:00│Comments(0)
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